こんにちは、乱太郎です。
“Pitch Odd Mansion”や“604”、“Final Weapon Company”などに所属していることでも知られる、沖縄を代表する《唾奇(読み方:つばき)》
彼のラッパーとしての人生を大きく変えたのはあるバーで“Sweet William(読み方:スウィートミリアム)”と出会い、“人生を賭けた覚悟”をしたことでした。
唾奇とは?
唾奇は、1991年8月4日生まれ(年齢:29歳)、沖縄県那覇市・寄宮出身の、沖縄を代表するラッパー
國枝真太朗が主宰するクリエイター集団“Pitch Odd Mansion”や沖縄を代表するヒップホップクルー“604”、さらにはラッパー・HANGが主宰する“Final Weapon Company”に所属しています。
アニメが好きだという唾奇の名前の由来は、「ソウルイーター」の”中務 椿”というキャラクターの『椿』という名前から付けられました。
HIPHOPとの出会い
彼が小学6年性の時、姉の彼氏が流していたキングギドラの『トビスギ』を聴いたことがヒップホップとの出会いです。当時は手軽にいろんな曲を聴ける環境がなかったので、CDをレンタルしてカセットにダビングした『トビスギ』を繰り返し聴いていました。
中学生になると、彼の周りで“ウェッサイ”のヒップホップが流行したこともあり、“LGYankees”などの楽曲を聴き始めます。なので当時、彼の中での《日本語ラップ》はウェッサイでラップすることでした。
ラップを始めたきっかけ
“ウェッサイ”のクラブイベントに参加するようになった彼は、そこで踊っていたダンサーに憧れダンスを始めます。しかし、コネクションが思ったようにできず「ラップを始めればコネクションができるかな?」と思うように。
それで、ダンスとラップを並行してやるようになったのですが、次第にダンスが面倒くさくなってラップしかやらなくなりました。
本格的にラッパーとして
彼が高校に入学したのは2009年の17歳の時。一般的に入学するより2年遅れて入学しました。この高校でラップに詳しい友達と出会い“ネットラップ”に出会います。
そこでパソコンさえあれば簡単にレコーディングできることを知ると、すぐにパソコンを購入しレコーディングを開始。ただ、初めのうちは遊び感覚でラップを始め、外に出るのも嫌いだったこともあり、自宅を中心にラップをしていました。なので、現場でライブをすることも多くなく「家でラップできればいいや」くらいの気持ちでいました。
しかしある時、ラッパー“CHOUJI”に「お前めっちゃカッコよかったよ」と声をかけてもらった事をきっかけに、しっかり現場に出てラップをしようと決意します。
ただ、ラップができる現場が少ないのが現状。そこで唾奇自身が《HITOBASHIRA》というイベントを主催し、イベントをできる環境を作りました。
《唾奇-HITO-》という名前でSNSなどをやっていますが、この《-HITO-》は彼が主催したイベントから来ていたのですね!
人生を変えたバー
彼のラッパーとしての人生を大きく変えたのは、国際通りにあった《パラバル》というバー。唾奇はここのスタッフとして働いていました。
パラバルでは、親交の深いラッパー・CHICO CARLITO(読み方:チコカリート)と店の前でフリースタイルでサイファーをしたり、音楽プロデューサー・OLIVE OIL(読み方:オリーブオイル)、そして盟友であるトラックメイカー・Sweet William等と出会います。
中でもSweet Williamとの出会いは運命的で、パラバルの店の前に置いてある大きなスピーカーでたまたま流していた、札幌のラッパー“SHUREN THE FIRE(読み方:シュレン・ザ・ファイア)”を、大学の卒業旅行で沖縄に来ていたSweet Williamが偶然聴き、パラバルでお酒を飲むことになり、そこでTwitterを交換して、当時唾奇が組んでいたクルー”阿弥陀”のデモ音源を送るなど、交流を持つようになりました。
人生を賭けたアルバム
そもそも、唾奇にとってSweet Williamの存在がなぜ大きいかというと、唾奇の周りにはトラックメイカーや音楽プロデューサーがおらず、唾奇自身のアルバムを作る術がなかった時に、Sweet Williamと出会ったから。
Sweet Williamの出会いで、初めてアルバムを作れることになった唾奇は、仕事を全て辞める事を決意。このアルバムの為に全てをかけました。「ここまでやってダメだったらもう無理」とまで考えた、まさに人生を賭けたアルバムの制作をSweet Williamと始めます。
そして完成したのが2017年4月にリリースされた《Jasmine》というアルバム。
このアルバムでは、5年前から温めていた曲なども組み込まれた、これまでの総集編的なアルバムとなっており、《唾奇とはこんなラッパー》が体現された渾身のアルバムです。
唾奇の人気・おすすめ曲
ame。
2017年12月6日にリリースされた『glitsmotel』に収録されている楽曲
604のメンバー“HANG”と“MuKuRo”の2人とのコラボ楽曲である本作は、『No Make Up / Zion.T』のビートに乗せた3人のラップが最高にかっこいい一曲です。
ビートの版権などの問題もあり、サブスクでの配信は現在ありませんが、ヒップホップ好きならみんな知っているであろう至高の名曲!
道-TAO-
2015年9月16日にYouTubeに公開された唾奇の代表的な楽曲
本作では、唾奇の壮絶な過去の一部を切り取ったリリックが魅力的で、唾奇の初期の頃に作られた楽曲ですが、Sweet Williamによるリミックスや、リマスターバージョンなど、本人も思い入れのある曲であり、リスナーからも長く愛されています。
これぞヒップホップな一曲!
Good Enough feat. kiki vivi lily
2017年3月24日にリリースされたシングル
客演には、シンガーソングライター“kiki vivi lily”、トラックメイクには“Sweet William”、映像監督には“國枝真太朗”とクリエイター集団《Pitch Odd Mansion》のメンバー同士のコラボです。
唾奇のコラボ楽曲の中でも特に人気の高いkiki vivi lilyとの、元カノをテーマにした一曲!
Soda Water
2017年8月30日にリリースされた「 2 HORNS CITY #1 – MARS DINER – 」に収録されている楽曲
女性ボーカルに、ガールズユニットilliomote(読み方:イリオモテ)の“YOCO”、プロデュースにはトラックメイカー・“Avec Avec”の2人とのコラボです。
MVには、唾奇の幼馴染でありモデル・DJ・アーティストの“UNA(読み方:ユウナ)”が出演しています。
紫狐の剃刀 feat. VIGORMAN & TOCCHI
2020年8月19日にリリースされたアルバム『道-TAO-[ Remastered Edition]』に収録されている楽曲
『変態紳士クラブ』のメンバーとしても知られるDEEJAY・“VIGORMAN(読み方:ビガーマン)”と同じクルーでも活動しているシンガー・ラッパー・“TOCCHI(読み方:トッチ)”を客演に迎えています。
ちなみにタイトル『紫狐の剃刀(読み方:シコノカミソリ)』は、簡単に言うと“次に進む”的な意味合いで、唾奇が鬼滅の刃にハマっていたこともあり“青い彼岸花”にも掛けられて付けられました。
唾奇はこの曲のことを『紫狐の剃刀』の英名である“リコリス・スプレンゲリー(シュプレンゲリー)”と読んでいます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
沖縄を代表するラッパー・唾奇をご紹介していきました。
彼はソロ曲と言うよりも、誰かとコラボする楽曲が多いので、いろんなアーティストの楽曲に参加していることでも知られています。ぜひ“feat.唾奇”の文字を見つけたらチェックしてみて下さい!
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